Ⅰ.社会的課題の問題解決の糸口〜絵本出版の意味。

はじめて、絵本の脚本を書いた。絵本と言うと、子どもたちを対象としていると思われがちだが、大人が読んでも、大丈夫な脚本を心がけて執筆した。そしたら驚いた。本書が、絵本・児童書ランキング1位、絵本部門1位、読み物部門1位、と、3冠を達成することになった。大変な成果となった。
絵本は、読み聞かせという作業によって、大人から子供まで、対象領域として年齢層を幅広くとらえて展開していく。そのうえ、イメージの世界、メルヘンの世界を演出できるので、リアルとバーチャルのハイブリッドで展開できる。
その上さらに、幼児期の読み聞かせは、親子の人間関係を良好にしていくなど、数多くのメリットが提唱されている。イギリス発生の「ブックスタート事業」など、社会教育にとって、絵本の果たす役割は、意味が深い。

図1 「もふもふ、朝がきた」表紙とAmazonランキング1位(3冠)

Ⅱ.生涯学習・社会教育に関する「教育アドバイザー」の役割と経緯

私の専攻は、マーケティングである。マーケティングは、「つくったものを売る(product-out)」のではなくて、「売れるものをつくる(Market-in)」という考え方で成り立つ。マーケティングの発想で言えば、仕事は、「着地地点、出口」を決めて、そのために、「今日の仕事、入口」に取り組まなければない。いわゆる「勝利からの逆算」、という発想が大前提である。
簡単であるが、これまの研究活動の経緯を説明する。今年1月、長野県飯田市学輪IIDA
(https://gakurin-iida.jpn.org/)にて、「メタバースを利活用した社会教育の方向性」というテーマで、市長、教育委員長、市民を対象に講演をおこなった。
その内容を、湘南キャンパスにもどり、所属組織(教育開発研究センター)に報告したら、新年度になって、4月期に、「教育センター内での教育プロジェクト」に採択されることになった。
次に、5月になって、実際、社会教育の現実のフィールドを探していたら、熊本県大津町生涯学習センター(指定管理を受けた「NPO法人クラブおおづ」)から、生涯学習や社会研究に関して「教育アドバイザー」の委嘱を受けた。
長野県飯田市(学輪IIDA)とのかかわりは10年以上にもなるが、熊本キャンパス(熊本県内)での活動は、30年近い。こうした、学輪IIDAや熊本や沖縄での実務的な社会活動は、ひらがなで「ぎまとしひこ」と検索すれば、すべてが閲覧できるようにした。

要約すると、これまでの研究活動の集大成は、第1に、「メタバース」や「生涯教育・社会教育」といったキーワードで深堀していくこと、第2に、そうした活動を通して、学術的な研究成果を教育行政の現場に役立つように、有益な「教育アドバイザー」となるように、その役職を果たしていきたいと思っている。         アウトプットは、9月開催の国際会議である。これは、18年も続く国際会議で、私も、10年以上も、こうした学会活動と関わっている。
CICIC2024(18th Internatioal Conference on
Innovative Computing, Information and Control,
September10-12,2024)
(http://www.icicconference.org/icicic2024/ )

儀間 敏彦(ぎま としひこ)
東海大学 教授 湘南キャンパス教育開発研究センター所属 那覇市出身

図2 ぎまとしひこのホームページ
https://richardgima.com/