Ⅰ.はじめに

僕は、ずっと、バレーボールが好きで、大学の専門課程も、排球(はいきゅう)が転じて、配給・流通マーケティング論を専攻した。
ここで、マーケティング論とは何か、と言えば、まず第1に、そのもの(of)を宣伝普及する活動と、もうひとつは、それを通して(through)何を語るか、という2つの側面・意味がある。たとえば、大学でキャプテンをしているころ、私は「二人」という文字を通して、説明した。「まず、二人でパスをするが、決して落とさないこと」(前者)。「そして、二人の気持ちが合えば『天』という文字ができあがる。それは、『天は、テン、であり、点であり、天(下)がとれる(優勝できる)という意味なる』と(後者)。
私がバレーボールを始めたのは、全日本男子バレーボールチームがミュンヘン五輪で、金メダルを取った時だ。私は、セッターの猫田さんにあこがれて、セッターのポジションを目指していた。

II.本間正人先生の「コーチング」と「学習学」

東海大学熊本キャンパスへ人事がきまった時、専門の勉強とは別に、独自に好んで学習したのは、コーチング、そして、「学習学」であった。特に、「学習学」は、NHKでも講座を担当されていた本間正人先生がつくられた造語である。
本間先生は、これからの時代、「最終学歴」ではなくて、「最新学習歴」が大切であるという(図2)。なぜなんだろう。日本人は、長い人生の中で、「最終学歴」だけで人間を判断しがちである。そうではない。今、あなたは、何に関心があるのか、最近、あなたが学んだ内容は何か、など、「最新学習歴」が、これからは、大切なキーワードとなる。そして、そこでは、相手が、気持ちのよくなる「声かけ」を覚えていけば、相手はいくらでも、学習していくのである。「声かけ」は、どの場面でも大切な行動である。本間先生に言わせれば、コーチングのコーチ(COACH)とは、C:conprehensionまず相手を理解すること、O: outlook将来を展望すること、A: affection愛情をもって接すること、C: character 相手に応じてキャラクターを演じること、H: humor 最後は、笑いにもっていくこと、となる。
本間先生の講義は、熊本にきた当時、そして、最近と、2回、受講したが、いずれも、教室全体をユーモアで「笑い」につつみながら、楽しく授業が展開されていた。そして、本間先生が目指す「学習学」は、「教育」とは、方向性が全く逆のものであることも知った。
すなわち、教育は「外から内への働きかけ」であるのに対して、「学習学」は「内から外への働きかけ」である。本間先生によれば、人の成長の4要素(学習の4要素)は、「徳・知・体・感」である。徳育、知育、体育、感性の育成である。それに、テイク・アクション、行動に移す、を加えれば、人生、有意義な時間が過ごせることになる。

III.アメリカバレーボール協会のMan-Stec(マン・スティック)

 最後に、Man-Stec(マン・ステック)の用語をおさえてほしい。簡単な組織論だ。Manは、誰と組むか、S: space どこでするか、T: time いつするか、E: environment どんな環境・雰囲気でするか、C: cost いくらの予算で、取り組むか、である。これからの人生、「誰と組むか」を優先して考え、次に、マン・スティックというフレームで組織づくり仲間づくりを展開し、「学習学」、「最新学習歴」など、キーワードを抑えながら、生涯学習、社会教育に取り組んでいきたいと思う。

儀間 敏彦(ぎま としひこ)
東海大学 教授 湘南キャンパス教育開発研究センター所属 那覇市出身

図2 ぎまとしひこのホームページ
https://richardgima.com/