俳句甲子園
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短歌甲子園
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十七音に凝縮された 想いを全国へと放って

興南高等学校俳句部、この夏の活躍を振り返る。

興南高等学校俳句部は、創部して8年。毎年8月に開催される俳句甲子園を中心に活動し、創部当初から好成績を収めている。今年は全国大会で準優勝という快挙を果たしただけでなく、なんとその1週前に開催された牧水・短歌甲子園にも出場。見事優勝を勝ち取った。3年生はこれで引退となるが、最後に大きな結果を残すこととなった。

俳句甲子園とは?

俳句甲子園(全国高等学校俳句選手権大会)は、毎年8月に愛媛県松山市にて開催される俳句コンクールで、今年で27回目を迎える。高校生5名で1チームを作り、それぞれ事前に俳句を創作。大会では30秒という制限時間の中、相手チームの創作した俳句に対して質疑・評価する。創作力だけでなく鑑賞力、プレゼンテーション能力が問われる。一見ディベートのようだがディベートとの違いは、肯定・否定に分けるのではなく相手の句に良いところがあれば評価・賛辞するところ。

短歌甲子園とは?

短歌甲子園は、歌人 若山牧水の生誕地である宮崎県の日向市にて開催される高校生を対象とした短歌バトルで、実は同日に歌人 石川啄木にゆかりのある岩手県盛岡市でも短歌甲子園が開催されるため、正式名称は「牧水・短歌甲子園」とされる。大会の形式は3名1チームという他は基本的に俳句甲子園と同じで、準決勝では灘高等学校に勝利。決勝戦で副部長の知念ひなたさんは誰もが知る歌人の俵万智さんに「知念ひなたは恐ろしい子!」と言わせたほどの歌を残した。

部員募集中

興南高等学校俳句部は、現在部員を募集中。活動は週2回で、他の部との兼部もOK。俳句初心者も歓迎している。興南中学生も入部可能。

3年生の猛者達が思う「俳句の魅力」

「十七音の定型がある中で作られる俳句の世界性。」
(部長 速水彩華さん)

俳句を始めたのは高校に入ってからでした。十七音の定型がある中で生まれる俳句から、作者の見ている世界を見ることが出来るのが魅力です。俳句は県外で生まれたものなので、季語は私たちが普段見ている世界とはズレている。だから、歳時記を使った季語研究にとても力を入れています

「料理に例えてみると俳句は刺身。」
(副部長 知念ひなたさん)

俳句の魅力は十七音と文字数が少ないこと。物理的に読みやすいので、気軽にスタート出来ると思います。でも、その分情報が少なすぎて読み手の技量が強く問われてしまうので短歌も好きです。今年は私が希望して俳句甲子園前の調整として短歌甲子園にも初めて出場して優勝し、個人的にも賞をいただきました。

「読み手側も作者側も感性を追求されるのが俳句。」
(副部長 澤村裕大さん)

俳句は高校から始めましたが、言葉の精巧さや表現方法が面白く、読むのも作るのも楽しいです。普段の部活は、好きな俳人の句を鑑賞する読書会や、歳時記を使った季語研究など割とのんびりしていますが、大会が近くなると質疑応答の練習でとことん追い込んでいきます。

「究極まで言葉を削る、俳句の凝縮された世界性が魅力。」
(3年 渡邊 一樹さん)

僕は効率厨なので、言葉を究極まで削って表現する俳句を非常に面白く感じています。だって無駄が無いじゃないですか。むしろ短歌は長い。

秋の季語である「梨」について、五感+連想力を表す六角図を使って季語分析をした。この後、同じ秋の季語である「林檎」を使って3年の猛者により鋭い指摘が入り打ちのめされたのであった。

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