「平和で民主的な社会に必要な資質を備えた生徒を育てたい」

難関大学対応の大学受験専門予備校として中高一貫校の中学生と高校生を対象に、数学、英語、国語を指導する沖縄文理学院は、教育基本法や日本国憲法の高い理想と理念を大切にしながら、受験という学びのシーンで忘れられがちな「楽しく学ぶ」というモットーを持つ。教室や自習室には卓球や将棋、ピアノなどがあり、学びと遊びが共存する中で生徒が自主的に学ぶ姿勢を育んでいる。

ジュクタン 沖縄文理学院さんの生徒は、名だたる上位校に進学している印象ですがどういった指導をしているのでしょうか。

城殿 生徒には別にどこの大学に行って欲しいというのはないですし、良い成績を取れというのもありません。最低限の成績を取って一緒に遊ぼうという感じです。最低限とは、学校の真ん中に入れということ。薬科なら薬科の真ん中、興南なら興南の真ん中です。しかし「親が満足する成績を取れなかったらクビにするよ」とは言っています。去年も何人かクビにしました。塾に来たいなら親を満足させる成績をおさめてもらいます。

ジュクタン どうやって遊びながらやる気を出させているのでしょうか?

城殿 「面白い塾がある」と噂を聞いて来てくれる方がいますが、「うちの子は勉強にやる気がないんですが、塾でやる気を出させてくれませんか」という保護者に対しては、「やる気だけは持ってきてください」とお断りしています。足を縛りつけて机に向かわせるような塾ではなく、好きなだけ遊べてしまう塾なので、やる気がないとただ遊んで帰ることになってしまうのです。 勉強に対しても遊びに対してもやる気がある生徒は、僕がどれほど「遊ぼう」と邪魔しても、「いや、テストがあるので」「この課題があるので」強い意志を持って自主的に勉強しています。そして思い切り遊びつつも結果としていい大学に進学しています。

ジュクタン どんな塾を目指しているのか教えてください。

城殿 ユニークな人がそのままユニークなまま育っていける塾です。無理やり何かをさせるのではなく、その子が伸びたいと思う方向に伸びてほしいと思っています。勉強に関しての希望は「わからないことは自分で調べろ」と「出来るまでやれ」ということぐらいです。 分からないことを調べる、これは本当に大切で、わからないことをそのままにしていては伸びません。また調べる際の情報の出どころもとても大切。「有名なYouTuberが言ってた」「個人ブログで読んだ」といった情報を鵜呑みにするのではなく、学校の教科書や国や地方自治体が出している資料や論文など信頼できる情報を読み込んだうえで個人の意見として参考にするようにしてください。そういった文章は非常に長く難しい様に感じますが、頑張って読んでみたら案外面白いのです。東大生は人の3倍くらいの速度で文字を読むといわれています。それは知識があるから。知識があれば「これは新しい意見だな」「面白いな」などと思いながらどんどん読み進めることが出来るのです。しかし、途中で分からない言葉や未知の分野が出てくればつかえてしまいます。僕もブリヂストンに入社した時、最初に渡された「ゴム技術の基礎」という本は何ページ読んでもさっぱりわかりませんでした。「東大の材料学部を出ているのにこんなにもわからないなんて!」とショックを受けましたが、受験勉強などの経験から分からない本も繰り返し読めばそのうち理解できると知っていたから乗り越えることが出来ました。勉強ができない子は1回読んでわからないとそれで諦めてしまいます。結局東大生は、何度もやっていればそのうち理解できるということに気づいた人たちなのかもしれません。

卓 球 部 員 募 集 !(将棋部員も欲しいです笑)

沖縄文理学院 学院長
城殿 啓介先生

愛知県出身。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。

ブリヂストン研究員を経て2011年来沖。現在は沖縄文理学院の学院長として生徒と楽しく学ぶを実践。
趣味は将棋と卓球。今年から生徒の影響でピアノを始める。また、最近ホームベーカリーを購入。日々教室の片隅でパン・ケーキ作りに励んでいる。

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TEL 098-943-0211